22分52秒。でも、ギリギリだった。
タイマーを止めて、22分52秒という数字を見た。
「速い」と思った。でも次の瞬間、全身の力が抜けた。
今回のNo.10、タイムだけ見れば自己ベスト更新だ。でも脳内では、「大欠陥の一歩手前」をひっそりと踏んでいた。綺麗な22分台の裏に、脇汗だくのリカバリー劇があった。
第1章:爆速の裏で、脳内アラートが鳴り響いていた
No.10の材料を並べた段階で、すでに嫌な予感はあった。
パイロットランプ(同時点滅)。 複線図が複雑で、わたり線の色と配線で苦労した。受験生が最も苦手とする問題のひとつのようだ。
複線図を描き始めて、最初のミスが出た。書き直した。答えが複数あるのがややこしい(多分一回目に書いたやつでもあってると思う)
「まずい、タイムが削られる」と思いながら、切り替えて再スタート。次は心線の長さだ。12mmと10mmが混在する箇所があって、配線によって心線のミリ数が変わってくるややこしさがあった。
そして、本番最大のヒヤリがやってきた。
リングスリーブに電線を挿入して、ペンチを握ったその瞬間。
「……待って。VVF1.6と2.0が混ざってる。これ、○じゃなくて小スリーブじゃないか?」
刻印する0.5秒前だった。
大欠陥とは、本来小で刻印すべきところを〇で刻印してしまうこと。一発不合格だ。
止まった。確認した。やっぱり小だった。 正しい刻印をした。
タイムより丁寧さ。その意識が、ここで自分を救った。
第2章:パイロットランプに「近道」はない。ただし、最強の武器がある。
No.10の複線図は複雑だ。わたり線が絡み合い、3色のケーブルがどこにつながるか、慣れないうちは頭が追いつかない。
「なにかいい裏技はないか」と思う気持ち、よくわかる。自分もそうだった。
でも今回はっきりわかった。裏技はない。近道もない。
あるのは、「愚直な反復によって手が覚えた感覚」だけだ。
何度も練習していると、手の動きがルーティン化される。そのルーティンが崩れたとき、手元が「あれ?いつもと違う」という違和感を教えてくれる。
今回のリングスリーブの件も、「なんか手の感触が違う」という違和感から気づいた。頭で考えたわけじゃない。手が先に反応した。
この「違和感察知システム」は、反復でしか手に入らない。地味だけど、これが最強のバックアップだ。
第3章:「27分かかった」と思ったら、22分だった。
作業中、ずっと「今回は時間がかかっている」という感覚があった。
複線図の書き直し、スリーブのやり直し。「きっと27〜28分くらいはかかってるな」と思いながら、最後の確認を終えてタイマーを止めた。
22分52秒。
「え?」と声が出た。
これがゾーン状態なんだと思う。集中すると時間の感覚がバグる。「長くかかった」という体感は、まったくあてにならない。
冷静に振り返ると、今回のNo.10はすべての器具間が150mmという構造で、接続箇所の工数が少ない問題だった。それが22分台を支えた大きな要因だ。タイムに浮かれる前に、構造を分析する癖をつける。それが次の問題への準備になる。
結び:忘却曲線との戦い、そして13問完走へ
ここまでNo.10まで来て、ふと気づいた。
No.1〜3の感覚が、どんどん薄れている。
人間の脳は、アウトプットの少ない知識を「必要ない」と判断して消していく。エビングハウスの忘却曲線の話だ。三路スイッチ、四路スイッチ、アース線処理。試験でしか使わない特殊な手順は、練習しなければ確実に消える。
だから今、自分に課していることがある。「思い直す癖」を残すこと。
一問一問を完走したら、前の問題を頭の中でなぞる。複線図だけでも描き直す。手を動かさなくていい、「脳の引き出しメンテナンス」だけでいい。
本番まで、あと少し。13問を全部完走して、一発で受かりにいく。
今回の記録
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 候補問題 | No.10(パイロットランプ・同時点滅) |
| タイム | 22分52秒 |
| ヒヤリポイント | リングスリーブ刻印直前の種別ミス気づき |
| 今回の教訓 | タイムより丁寧さ・違和感察知が命綱 |
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同じく独学で戦っている方の参考になれば。
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