読了時間:約5分
「できたつもり」が一番危ない。
No.6を28分台で仕上げた翌週。
候補問題No.7・四路スイッチ回路に挑んだ。
結果は、38分3秒だった。
1週間サボったら、脳が「知らないふり」を始めた
「本番を想定して、あえて期間を空けてみよう。」
No.6の余韻に浸りながら、私は自分にセルフ負荷テストを課した。1週間、練習から離れる。その後に最難関クラスのNo.7へ挑む。
「まあ、30分台前半には収まるだろう。」
その油断が、盛大に裏切られることになる。
複線図で、手が止まった
開始直後、異変に気づいた。
「ここは2芯でいいんだよな……」
以前なら反射で判断できていた箇所で、脳が検証を始めている。答えはわかっている。わかっているのに、確認したくなる。
その「確認したくなる感覚」が、恐ろしかった。
複線図の完成タイム:7分。
28分台を出していたときは5分だった。たった2分の後退。されど2分。試験で2分は、致命傷になりうる。
技術に「賞味期限」がある。 テキストには一切書いていない、独学者だけが味わうリアルだ。
四路スイッチの洗礼:手数と迷いの「複合沼」
複線図7分というビハインドを抱えたまま、施工に入った。
No.7は2芯と3芯が入り乱れる。三路スイッチ2個に加え、四路スイッチが1個。器具の数が多い。接続点が多い。「次に何をすべきか」を判断する回数が、No.6とは段違いだ。
脳に迷いがあると、それがそのまま手元に伝染する。
工具を持ち替えながら「あれ、これ次どっちだっけ」と一瞬でも思った瞬間に、1〜2秒が溶けていく。その積み重ねが怖い。
「体感、もう35分超えてる……」
脇に嫌な汗が滲み始めたのを、はっきり覚えている。「28分台の自分」はどこへ行ったんだ。冷静を装いながら、内心はほぼパニックだった。
それでも38分台で踏みとどまれた理由
結果は、38分3秒。
30分台前半を見込んでいた自分のプライドは、静かに粉砕された。
ただ、合格圏内には踏みとどまっていた。
なぜか。
脳と手元が乖離してパニック寸前だったにもかかわらず、タイムが崩壊しなかった理由はひとつだ。「仕組み」があったから。
過去の練習で体に刷り込んだハックが、混乱した頭の代わりに手を動かし続けてくれた。
私を救った3つの爆速ハック
① まとめてシース剥ぎ
ケーブルを1本ずつ処理せず、同じ長さのものをまとめて剥く。判断回数が減るので、脳が混乱していても手が止まらない。
② 芯線出しは「2mm固定」のワンアクション
計測しない。迷わない。「常に2mm」と決めておけば、ストリッパーを握った瞬間に手が勝手に動く。
③ スケール出しをまとめる
ケーブル長を事前に共通化しておき、「スケールを出す回数」を最小化する。1本ごとに測る行為は、思考コストと時間コストの二重負担だ。
「仕組み」は、パニックのときにこそ効く。 落ち着いているときはどんな方法でも動く。本当に大事なのは、脳が止まったときに手が止まらないかどうかだ。
📌 手元の混乱を減らす道具はこちら → [合格クリップ]
まとめ:「できた」は「できている」ではない
28分台を出した翌週に38分台を出す人間が、ここにいる。
| 状態 | 複線図 | 施工タイム |
|---|---|---|
| No.6・28分台のとき | 約5分 | 23分台 |
| 1週間ブランク後・今回 | 7分(+2分) | 38分3秒 |
練習をやめた瞬間から、技術は静かに劣化し始める。
脳と手元の乖離を、本番前に発見できたことだけが、今回唯一の収穫だ。
次の目標はひとつ。複線図と器具扱いに、毎日触れ続けること。
28分台はまぐれではなかった。ただ、まぐれにしないためには、続けるしかない。
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